ラジャ・フマボンとは? セブ島の族長、フィリピン海軍のフリゲート

日記
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ラジャ・フマボン(Rajah Humabon)は、1521年にキリスト教の洗礼を受けたフィリピン人であり、2011年まで旗艦を務めたフィリピン海軍のフリゲートでもあります。

よく意味がわからないかもしれません。詳しく解説します。

ラジャ・フマボンとは?

キリスト教の洗礼を受けたセブ島の族長

ラジャ・フマボンは、1521年にフェルディナンド・マゼランから初めてキリスト教の洗礼を受けたセブ島の族長です。

「ラジャ」はサンスクリット語で王という意味があります。「マハラジャ」は聞いたことがあると思いますが、強大な権勢を持つラジャのことらしいです。

ラジャ・フマボンに関して、スペインが到着する以前の記録はありません。これらの歴史はイタリア人乗組員のアントニオ・ピガフェッタが記録しています。

マゼランは4月7日にセブ島に到着しました。4月14日にラジャ・フマボンをはじめ500人のセブ島民をキリスト教に改宗させます。ラジャ・フマボンは友好を示すために、手首を切って血と酒を混ぜて飲むというフィリピンの古代の儀式をしたそうです。

しかし、セブ島の対岸のマクタン島の王で、イスラム教徒のラプラプはマゼランの要求に従いませんでした。

ピガフェッタによると、ラプラプを殺すようマゼランに頼んだのはラジャ・フマボンらしいです。

4月27日、マゼランはラプラプに改宗と服従を強要するために出撃します。マゼランの軍勢49人に対して、ラプラプの軍勢は1,500人でした。この時、ラプラプが防具の無い足を攻撃したというのは有名です。

マゼランはマクタン島で戦死しますが、部下が艦隊の指揮を引き継ぎ、史上初の世界一周を達成しています。

ラプラプはマクタン島の英雄です。フィリピン人が英雄視するラプラプがイスラム教徒で、フィリピン人のほとんどが敵であるはずのマゼランが布教したキリスト教徒なのが不思議なところですね。

マクタン島の戦いでマゼランが亡くなり、ラプラプ打倒に失敗すると、ラジャ・フマボンの軍は生き残った乗組員たちを殺害しました。乗組員が減ったため、スペインはこの時点で3隻だった艦隊を1隻あきらめています。

参考:Wikipedia

ラジャ・フマボンの記録はこれだけです。これを読む限りでは、セブ島の王がマクタン島の王を討ち取るためにマゼランを利用したとも想像できますね。真偽のほどはわかりませんが。

現在では、セブ遺産記念碑(The Heritage of Cebu Monument)に、ラジャ・フマボンの像があります。観光地としてはマイナーで、僕は1度しか行ったことがありません。パリアンという地区にあり、コロンストリートの近くの住宅街に突然現れます。

写真も1枚だけありました。セブに関係のある偉人がまとめられていて、この中のどれかがラジャ・フマボンらしいです。

フィリピン海軍のフリゲート

ラジャ・フマボンはフィリピン海軍のフリゲート(護衛艦)です。2011年までは旗艦を務め、フィリピンで最大の戦闘艦艇でした。艦名は上述したラジャ・フマボンに因みます。

艦艇の名前は地名や人名などから付けられます。日本なら旧国名、山、川の名前が付けられていて、有名な戦艦大和や武蔵も旧国名です。

フィリピンの艦艇は地名と人名が多いです。人名ではラジャ・フマボンの他、2020年に就役したばかりのホセ・リサールやアンドレス・ボニファシオ、地名はセブやレイテなどがあります。

ラジャ・フマボンが有名なのはその艦齢で、2018年3月、就役から75年で退役しました。建造当時の運用寿命は約20年を想定していたそうです。沈められたので比較はできませんが、戦艦武蔵は就役からわずか2年でフィリピンに沈んでいます。

第二次世界大戦中の1943年、アメリカ海軍の護衛駆逐艦として建造されました。1955年、日本の海上自衛隊に貸与され、あさひ型護衛艦「はつひ」となります。日本では1975年まで使用され、老朽化により退役します。1976年にアメリカに返還、1978年にフィリピンに売却され、1980年フィリピン海軍でラジャ・フマボンとして就役します。

1993年退役、1996年に復帰後2018年に退役します。アメリカ、日本、フィリピンで合計60年間活躍しました。

ただ、これはフィリピン海軍の財政難が原因です。1975年の時点で老朽化により日本が使わなくなった艦艇を2018年まで使用しています。

参考:Wikipedia

フィリピンは財政的に余裕がない人も多く、日本では捨てるような古着や、廃車になったトラックが活躍しています。言い方は悪いかもしれませんが、日本のおさがりです。

中国との南沙諸島の領有権問題や、ミンダナオ島のスールー海の海賊と揉めるフィリピンで、1943年の艦艇を2018年まで使っていたのは結構な問題ですよね。

まとめ

ラジャ・フマボンを検索すると、フリゲートの情報が多かったです。確かに、セブの族長のラジャ・フマボンはあまり有名ではなく、ラプラプと比べて功績もないかもしれませんが、フィリピン人初のキリスト教徒って結構すごいことだと思います。

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