グロリア・アロヨはフィリピンの第14代大統領で、コラソン・アキノ以来2人目の女性大統領です。
2001年に前大統領が汚職で弾劾されると、副大統領から昇格し、2010年までの9年間大統領を務めました。
今回はアロヨ大統領をご紹介します。
グロリア・アロヨ
マリア・グロリア・マカレイグ・マカパガル・アロヨ(Maria Gloria Macaraeg Macapagal Arroyo)は、1947年4月5日生まれ、現在73歳です。第9代大統領ディオスダド・マカパガルの娘として生まれました。
大統領就任まで
高校卒業後、アメリカに留学し、その後フィリピンの名門フィリピン大学の経済学部博士課程を修了します。
大学卒業後、1977年から1987年まで大学教員として務め、生徒には後の大統領ベニグノ・アキノ3世がいました。その母親の第11代大統領コラソン・アキノに抜擢されて貿易工業省局長に就任、次官を経て1992年に上院議員に当選しました。
1998年、副大統領として立候補して当選します。ただし、デヴェネシア大統領候補の副大統領として立候補しましたが、デヴェネシア大統領候補は落選。エストラーダ大統領の副大統領になります。
フィリピンの大統領、副大統領の選挙は別々に行われるため、政党も政治思想も違う2人が大統領と副大統領になり、日本で言うねじれ国会のようになることがあります。
大統領に昇格、当選
大統領の任期は6年ですが、エストラーダ大統領は2001年1月20日に不正蓄財疑惑で弾劾され、グロリア・アロヨは大統領に昇格しました。
アロヨ大統領は2004年の大統領選挙に立候補しました。公金を選挙資金に流用したとして対立候補と揉めましたが、次点候補に100万票以上の差をつけて2期目の当選となります。フィリピンの大統領の任期はマルコス大統領の退任以降、1期6年で再選禁止なのですが、エストラーダ大統領のみ3年、アロヨ大統領のみ9年となっています。
2001年から2004年までは前大統領の退任による昇格です
そのためアロヨ大統領の2004年の立候補は再選ではないという認識でしょうか?
そこだけよくわかりませんが、この2人以外はきっちり6年ずつ務めています
在任中は、イラク戦争への支持、ミンダナオ島に戒厳令を布告するなどしています。また、貧困層への支援を積極的に行い、退任後も貧困層からの支持を得ることになりました。
汚職で逮捕
大統領を退任した2010年 には下院議員に当選しますが、2011年、選挙法違反容疑で逮捕、2012年にも公金の不正流用の疑いで逮捕されました。
フィリピンの大統領はよく逮捕されます
直近の2人は逮捕されていません
ベニグノ・アキノ大統領、ドゥテルテ大統領は汚職撲滅を目指しています
2018年7月23日には女性初の下院議長に就任、2019年6月30日まで務めました。
まとめ
アロヨ大統領はフィリピンで2人目の女性大統領で、貧困層からの支持率は高かったのですが、退任後に汚職が発覚し逮捕されてしまいます。
フィリピンの歴代大統領で、汚職で逮捕された人は多いです。アロヨ大統領は無罪となり、その後の逮捕者はいませんが、フィリピンの政治家にはぜひクリーンな政治を期待したいですね。
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