ニワトリを戦わせる闘鶏は、古代から世界各地で行われてきました。フィリピンでは今でも大人気のギャンブルで、合法、違法の闘鶏が各地で行われています。
僕は2014年に初めて闘鶏を見ました。実際に賭けてみて、生の熱気を味わってきましたが、すごくおもしろかったです。
今回はフィリピンの闘鶏をご紹介します。
闘鶏とは
そもそも闘鶏は、雄のニワトリを戦わせる競技です。フィリピンの闘鶏は、スポーツ・ゲーム・エンタメ・ギャンブル・祭りでもあります。
Wikipediaによると、闘鶏の歴史は6,000年前にさかのぼります。記録に残る最古のものは、1521年にマゼランの艦隊がフィリピンで見つけたそうです。
闘鶏は今、中国、インド、タイ、日本などでも行われていますが、アメリカでは賭博や動物虐待と見なされるため、禁止されています。
闘鶏のルール・賭け方
フィリピンの闘鶏では、足に刃物をつけて戦わせます。ニワトリを向かい合わせるとお互いに威嚇しあって戦闘モードになるので、タイミングを合わせて離します。殺傷能力が高く、ほとんどの試合は数十秒で決着し、負けた方は死にます。
目の前で何試合か見ましたが、かなり残酷というか、異様な空気でした
向かい合ったニワトリのどちらかが死ぬと思うと、変な気持ちです
ナイフは簡単にニワトリを殺すほど危ないです。2020年10月には、違法の闘鶏の調査をしていた警察官が、足を切られて亡くなるというニュースもありました。
参考:比で禁止の闘鶏で警察署長死亡、鶏の足につけた刃物で動脈切断
死んだニワトリは食べます。ニワトリは個人が所有していますが、焼いて食べるオーナーや肉を売るオーナーがいます。
友達のニワトリが死んだ時は焼いて食べました
闘鶏用のニワトリは身がしまっておいしいと人気です
賭ける場合、仲介人(ブローカー)に声をかけます。
写真のように、人が大勢いるのでとにかく大声で、身振り手振りをまじえて賭けるニワトリと金額を伝えます。
みんな、どっちにいくらだー!と叫んでいます
ブローカーは賭けた人、賭けたニワトリ、賭け金を覚えているようで、試合後にお金のやり取りをします。
勝つと2倍、負けるとゼロになる単純な丁半博打です。(運営の取り分か、僕が参加した時は1.9倍くらい返ってきていました。)
ニワトリの飼育
闘鶏で勝つと賞金があるので、ニワトリのオーナーになるフィリピン人の中には、ニワトリの育成を仕事にしている人もいます。生きたニワトリはマーケットで売られていますが、血統がいいと高いみたいです。
また、エサ代もかなり高いそうで、ステロイドを注射することもあります。刃物をつけずに練習試合をすることもありますし、棒の先にぬいぐるみをつけたもので特訓しているのも見ました。
亀田家のトレーニングみたいでした
セブシティでも、大通りを1本入ればかなりローカルです。ちょっと歩けばすぐに飼われているニワトリを見ることができます。
ニワトリの鉤爪はとても鋭く、危ないです。放し飼いの家畜もいますが、闘鶏用はだいたい檻に入っています。
腕をザックリ切られた人もいます
僕は道端でぼーっとしていたら、足を蹴られて血が出ました
セブ島の闘鶏場
僕が見てきた闘鶏は、近所の空き地で行われていた地方祭のようなものでした。セブには大きな闘鶏場があり、有名なのはマンダウエにあるMandaue Coliseum(マンダウエ・コロシアム)です。
- 入場料:30ペソ
- リングサイド:40ペソ
- VIP:100ペソ
ギャンブラーのおっさんだらけでかなりの熱気です
女性や外国人が闘鶏を生で見るのはしんどいですね
同じくマンダウエに、Gallera de Mandaue(ガレラ・デ・マンダウエ)という闘鶏場もあります。
近くに住んでいる友達が、パッキャオが来たことがあるとよく自慢します
オンライン闘鶏
ネットでサボンを調べると、フィリピン国内でオンラインサボン、Eサボンというものを見つけました。まだ情報が少ないのですが、コロナ禍で闘鶏もオンラインになるようです。
- 大きい方・赤コーナー=Maron(メロン)タガログ語で「ある」
- 小さい方・青コーナー=Wala(ワラ)タガログ語で「ない」
自宅から賭けられ、電子マネーが使えるならかなり流行りそうですね。情報もわかるし、人混みの中で叫ぶ必要も無いしメリットもたくさんあります。
また、闘鶏が禁止されている、英語が通じるという理由から、アメリカからも人気があるようです。今のところ、合法、違法が入り交じっていますが、しっかりやれば一大産業になりそうです。
まとめ
闘鶏は日本にもありますが、見る機会はなかなかありません。フィリピンでは、今でもいたるところで行われている文化です。
僕は本番は1度しか見たことがありませんが、練習はよく見ます。フィリピンに長く住んでいると見る機会があると思います。
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